新型コロナの「巣ごもり需要」に応えるECサイトとは?(2)「デリバリー」のスマートフォンECサイト使い勝手1位はLINEデリマ

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─すぐに注文しやすい反面、メニューの検討しやすさや魅力の訴求に課題─

トライベック・ストラテジー株式会社(所在地:東京都港区、代表取締役社長:後藤  洋、以下 トライベック・ストラテジー)は、グループ子会社である株式会社トライベック・ブランド戦略研究所(所在地:東京都港区、代表取締役社長:後藤 洋、以下 トライベック・ブランド戦略研究所)のスマートフォン版ECサイト診断プログラムを用いて「スマートフォン版ECサイトランキング<デリバリー編 2020>」を実施、デリバリーサービスを行う10社(*1)の公式スマートフォンECサイトを対象にユーザビリティ(使い勝手や安全性など)を評価しました。調査は2020年6月上旬から中旬にかけて実施しました。

*1 「ピザーラ」、「ピザハット」、「ドミノピザ」、「出前館」、「銀のさら」、「ファインダイン」、「Uber Eats」、「LINEデリマ」、「楽天デリバリー」、「dデリバリー」の10社(マクロミル「フードデリバリーに関する調査」、NPD Japan「外食・中食 調査レポート」よりトライベック・ストラテジーが選定)

POINT

1. デリバリーのスマートフォンECサイト使い勝手1位は「LINEデリマ」

2. すぐに注文しやすい反面、メニューの検討しやすさや魅力の訴求に課題

3. 安心できる情報提供により、多くの利用者獲得を

調査実施の背景

「新しい生活様式」が提唱されてから2ヶ月が経ち、コロナ前とは異なるライフスタイルは少しずつ定着してきているのではないでしょうか。その中で、外出をせずに食事をとることができ、普段とは異なる食事に楽しみを見出すこともできるデリバリーサービスは消費者の生活を支える基盤の一部になってきています。

今回は「巣ごもり需要」に伴い需要が高まることが想定される「デリバリー」業界の公式スマートフォンECサイトに関して、ユーザビリティ(使い勝手や安全性など)を評価しました。

「巣ごもり需要」に応える「ECサイト」のポイント

「新しい生活様式」の定着により、継続的にデリバリーサービスを利用するユーザーは増加傾向にあります。加えて、今後は普段とは異なる食事に楽しみを見出す新規利用者も増加していくことでしょう。

そのようなユーザーの需要に応えるためには、(1)すぐに目的のメニューを注文できること、(2)メニューを検討しやすく、魅力的であること、(3)安心してサービスを利用できること、の3点が重要になります。

調査結果の概要

ランキング1位は「LINEデリマ」となりました。「A.アクセス性」、「B.サイト全体の明快性」、「E.スムーズな購入プロセス」、「F.ヘルプ/安全性」4つの評価軸において70点を超え、「(1)すぐに目的のメニューを注文できること」、「(3)安心してサービスを利用できること」の要件を満たしたサイトであるといえます。

ランキング2位は「Uber  Eats」、3位は「dデリバリー」という結果になりました。

3位の「dデリバリー」は、dアカウントと連携した決済手段の提供や情報入力項目の削減などにより「E.スムーズな購入プロセス」において1位となり、こちらも「(1)すぐに目的のメニューを注文できること」の要件を満たしたサイトであると言えます。

一方で、「C. サイト内移動の快適性」、「D. 商品サービスの効果的な訴求」の評価軸についてはどのサイトも低い評価となり、「(2)メニューを検討しやすく、魅力的であること」の要件においては改善の余地があることがわかる結果となりました。

調査結果の概要資料ダウンロードはこちら

https://brand.tribeck.jp/ec/form202007/

デリバリー業界 サイトの傾向と課題

1. 「すぐに目的のメニューを注文できること」に注力している傾向

ランキング上位のサイトでは、「A.アクセス性」、「B.サイト全体の明快性」、「E.スムーズな購入プロセス」の3つの評価軸において他の評価軸と比較して評価が高く、「(1)すぐに目的のメニューを注文できること」を重視するサイトが多く見られる結果となりました。

ページの表示速度、トップページにおけるパーソナライズ、購入フォームにおけるシンプルなプロセス設計などのような工夫により、リピート利用するユーザーがすぐに注文を完了できるような設計となっていることが評価の要因となりました。

また、アプリを前提としてサービスを提供していることも、リピーターをターゲットとすることには効果的だと言えます。

2. メニューの検討しやすさや魅力の訴求に業界全体の課題

「C. サイト内移動の快適性」、「D. 商品サービスの効果的な訴求」においては全体として評価が低く、「(2)メニューを検討しやすく、魅力的であること」においては業界全体として改善の余地がある結果となりました。

「C. サイト内移動の快適性」においては、フリーワードでのメニュー検索、ナビゲーションのルール、異なるメニュー・店舗間の回遊しやすさなどが減点要因となりました。また、世帯構成や嗜好に応じたメニューへの誘導を行っているサイトも非常に少なく、新たなメニューをサイト上で発見することや、様々なメニューの比較検討を行うことがしにくい傾向が見られました。

また「D. 商品サービスの効果的な訴求」においては、メニューを魅力的に掲載したりオプションやサイズのイメージをしやすくしたりするような工夫がないこと、メニューのレビュー機能やお気に入り登録機能などの機能がないことの2つが主な減点要因となりました。

リピーターに対してより多くの利用を促すためには、サイト上での情報取得において楽しさや満足感といった付加価値を提供することが重要になります。ユーザーの情報取得体験において競合他社との差別化を図ることが、既存顧客の固定化につながるでしょう。

3. 安心できる情報提供により、多くの利用者獲得を

リピーターをターゲットとしたサイトが多い中、「巣ごもり需要」の増加により新規の利用者も増加傾向にあると考えられます。新規の利用者は決済方法、最低注文料金、配達方法、待ち時間など、さまざまな不安を持っていることでしょう。そのようなユーザーを獲得するためには「(3)安心してサービスを利用できること」が重要になります。

対象のサイト全体として、ショップページに決済方法や最低注文料金、配送方法などの情報を掲載しているサイトが多く見られました。しかし、注文直前に閲覧していると思われるメニューページにはこれらの情報が掲載されていないため、疑問や不安を抱かせている可能性があります。

また、ユーザーに疑問解決を促すためのFAQにおける情報整理、疑問解決できなかった場合の問い合わせに対する誘導方法においても改善の余地が見られました。

ユーザーが安心して利用できるためには、適切な個所に情報を掲載し疑問を抱かせないこと、FAQや問い合わせによりスムーズに疑問を解決することの2つが重要です。安心して利用できるサービスと感じてもらうことにより、より多くの新規利用者を獲得することに寄与できるでしょう。

今後の展開

前回は「健康食品」、今回は「デリバリー」業界について、調査を実施しました。

コロナ禍の新たな日常「巣ごもり需要」に応えるECサイトとは?(1)[2020.6.1]

https://www.tribeck.jp/newsrelease/2020/20200601.html

次回は「総合EC・ネットスーパー」においても調査を実施予定です。

「スマートフォン版ECサイト診断」調査概要

トライベック・ブランド戦略研究所のスマートフォン版ECサイト診断プログラムを用いて、「A.アクセス性」、「B.サイト全体の明快性」、「C.サイト内移動の快適性」、「D.商品サービスの効果的な訴求」、「E.スムーズな購入プロセス」「F.ヘルプ/安全性」の6評価軸、全101項目について評価しました。

「スマートフォン版ECサイトランキング」評価対象

日本国内においてデリバリーサービスを行う10社(「ピザーラ」、「ピザハット」、「ドミノピザ」、「出前館」、「銀のさら」、「ファインダイン」、「Uber Eats」、「LINEデリマ」、「楽天デリバリー」、「dデリバリー」)の公式スマートフォンECサイト。

<参考資料>

スマートフォン版ECサイトランキング<デリバリー編 2020>

調査結果の概要資料ダウンロードはこちら

https://brand.tribeck.jp/ec/form202007/

ECサイト診断の内容と診断方法の詳細はこちら

https://brand.tribeck.jp/research_service/usability_communications/ec.html